シン・ウルトラマンとは
「シン・ゴジラ」の庵野秀明と樋口真嗣のタッグで新たにウルトラマンを映画化。それが「シン・ウルトラマン」。この作品に登場するウルトラマンのデザインは、ウルトラシリーズの美術監督として功績を残した成田亨の絵画作品「真実と正義と美の化身」がコンセプトとなっているため、テレビシリーズで象徴的な弱点だったカラータイマーが存在しない。
企画・脚本:庵野秀明、監督:樋口真嗣
良かったところ
スペシウム光線
スペシウム光線発射するときのアクションがめちゃくちゃカッコいい。
モーションキャプチャアクターに庵野秀明の名前があったけど、どこのアクションを担当したのかメイキングが気になるところ。
20220701追記
【#シンウルトラマン 制作回顧録 VFX編】
— 映画『シン・ウルトラマン』公式アカウント (@shin_ultraman) 2022年6月30日
本日で6月も終わりですが
上映はまだまだ続きます!
感謝の思いを込めて、
メイキング映像をお届けします!
FILE①:スペシウム光線発射
あの #スペシウム の舞台裏です。#大ヒット上映中 pic.twitter.com/ZVimcFadDD
そうかなと思ったらやっぱりだった。
過去作オマージュ
タイトルロゴ
ウルトラQが消えてウルトラマンのロゴが出るマーブルアニメーション、今作ではシンゴジラとシン・ウルトラマンで再現されてた。
繋がっているようで繋がっていない世界線
タイトルロゴでシンゴジラから世界線が微妙に繋がっているように見えるが、本編では全然繋がっていない。
また竹野内豊が政府の男として出てるがこれも関係なさそう。
旧作でもウルトラQとウルトラマンで同じ俳優が違う役で出演してたので、そのオマージュなのだろう。
にんげんのすがた
旧作ウルトラマンはジェットビートルでパトロール中のハヤタ隊員をうっかりぬっころしたが、今回はウルトラマンの着地衝撃から少年をかばって絶命した神永になりすました。
ウルトラセブンは勇敢な青年「薩摩次郎」の姿と魂をモデルにして地球人の姿に変身しモロボシ・ダンと名乗ったので、セブン要素入れてきてたように感じた。
くるくるキック
旧作では人形をくるくる回す特撮手法が採られたが、今作ではCGで同じ感じを再現。
重力を自在に操れるウルトラマンの超能力っぷりがオマージュとして垣間見られる。
身バレシーン
「あなたがウルトラマンだったの?」「そうだ」のシーンは横顔のカット。
うむ、わかってらっしゃる。
その、ウルトラセブンでは最終回までモロボシ・ダンがウルトラセブンであることはバレなかったけど、ウルトラマンメビウスでは物語中盤でミライ君がメビウスであることがバレて、以降人類との共闘が始まった。
戦ってるメビウスのことを「ミライ君!」と呼ぶ隊員たちに興奮した。
ザラブ星人
旧作ウルトラマン 第18話 「遊星から来た兄弟」 でもザラブ星人の策略でハヤタ隊員が捉えられてるスキに偽ウルトラマンが街を破壊する。
旧作の偽ウルトラマンは何で誰も気が付かねーんだよ!ってくらい目が尖ってるけど、今作では完全に一致。
過去作ではジェットビートルを操縦中のハヤタ隊員の隣に突如ザラブ星人が現れたが、今作では車中の助手席にザラブが突如現れる。カット割も同じ感じだったように思う。わかる人にはわかるオマージュ。
それにしても今作の偽ウルトラマンが街を壊すときのアクションポーズが「えーい」って感じでわざとらしくて笑ってしまった。
ザラブの声優、津田健次郎はめちゃくちゃ適役だった。
メフィラスとの居酒屋での対話
過去作で人間サイズで対話するシーンはウルトラセブンとメトロン星人の回があまりにも有名。対話の結果、決裂して戦いになることも同じで、オマージュを感じた。
メフィラスがワリカンを申し出るところはちょっと面白かったな。人間生活に溶け込んでても日本円の不正な獲得とかはしてなかったのだろうと思わせる重要なシーン。
山本耕史のメフィラスはめちゃくちゃ適役だった。
巨大浅見
旧作ウルトラマン 第33話 「禁じられた言葉」ではメフィラス星人が脅しのためにフジ隊員を巨大化して街を襲わせたけど、今作ではデモンストレーションのために浅見を巨大化。
フジ隊員役の桜井浩子は2016年のインタビュー記事でこう語っている。
「あの巨大はね、樋口真嗣が好きなのよ。」
「ただ私自身は迷惑ですよね。だってひどいんですよ。怪獣図鑑にも載るし」
【フジ隊員とウルトラマン50年】桜井浩子が語るウルトラマンシリーズ 「巨大化された過去を消したいのに…」(1/7ページ) - 産経ニュース
浅見を巨大化するのは樋口監督がシン・ウルトラマンでやりたかったことの一つだったのだろう。
浅見が巨大化したときタイトスカートだったけど、パンチラが見えることはない。
ただし拡散された映像のサムネイルの中には「いいもん見た」とコメント入っているのもあったし、三割くらい「センシティブな内容」の黒いサムネイルになってたから、パンチラ映像撮られまくった設定なのだろう。
今作では映像が拡散されてガッカリしている浅見を観て、メフィラスが映像を地球上から全削除してくれる。優しいメフィラス。
浅見が長澤まさみ、適役だった。
ラストシーン
旧作ではゾフィーが「命を二つ持ってきた。一つはウルトラマンに、一つはハヤタ隊員に」と言いだし、ゾフィーが死なないか心配したけど、今作では命がゲームのハートみたいに個数で扱われることはなかった。
スッキリ終わってた。
ゾーフィに山寺宏一の声が合わないわけがない。
不満だったところ
浅見の尻叩き
浅見が気合い入れるために他人の尻を叩くのはセクハラじゃないかと話題になってるけど、そこはあまり気にならなかった。
ただ、これを見た人が真似しないと良いなと思った。真似しないでください。
くんかくんか
ウルトラマンが浅見をくんかくんかするシーン。
別に悪かないけども、そこの尺は半分でいいから後述のカット入れて欲しかった。
禍特対の所在地が常に不明
自衛隊のテントに入る時に、常に外側から見た描写がない。なんならテントじゃないのかもしれない。
冒頭、少年を救いに新二が走って行ったけど、ネロンガとウルトラマンと禍特対テントと少年のいた集落の距離感設定が不明すぎて、状況把握しきれなかった。
禍特対本部も都内のビルの5Fにあるっぽいけど、ビル全体が俯瞰されることはない。
浅見が巨大化してる場所も永田町っぽくはないのに禍特対メンバーが徒歩で駆けつけたように見えた。
漫画なら、室内を描写する前に外観のカットを入れて、キャラクターがどういう場所に居るかをわからせるのは鉄則である。
敢えてそれをやらない理由も無かったので、ただ予算が足りないように見えてしまった。
ザラブなにがしたかった?
ウルトラマンを救出した直後に浅見を掴む偽ウルトラマン。あれ何がしたかったんだ?
憎くて握り潰すわけじゃなし…ザラブも人間の心を持ってしまったとかなの?
なぜそこで戦う
メフィラスとの戦いになったとき工場を破壊しまくってたけど、メフィラスは別に地球を破壊したいわけじゃなかったんだからそこで戦わなくても…。
海辺や多摩川の河口で戦い始めて、流れで仕方なく工場地帯に入る感じで良かったのでは。
なぜそこを飛ぶ
ウルトラマンとメフィラスがガンガン戦ってるとき、なぜ禍特対のヘリはその真上をブンブン飛ぶのか。
危ないから少し離れていてくれないか。
最も凶悪外星人はゾーフィ
ザラブですらホモサピエンスだけ殲滅しようって策略だったのに、ゾーフィときたら太陽系破壊爆弾を使う。なにごとだ。もう少し、ゾーフィがゼットンを行使するための仕方ない理由が欲しかった。
一番友好的な外星人はメフィラスだったな。
VR会議
滝君が箱メガネかけて世界中の有識者とVR会議する様、めちゃくちゃ手振り付けてたけど、手のトラッキングデバイスが見当たらなかったんだよなー。無しでも行けるっちゃ行けるのかもしれないけど、なんか欲しかった。
あのシーンは両手にトラッキングデバイス付けてる方がより面白い映像になったはず。
ゼットン討伐の方法
あんだけVR有識者会議とかやっといて、結局ウルトラマンの腕力頼みかーい!!
そこは人類の叡智と科学力で超兵器を開発してウルトラマンに持たすとこだろがい。
まとめ
すごく面白かったです。
是非、シン・ウルトラセブンも作って欲しいと思いました。
サムネイルイラスト
資料を見ないで書いた思い出しスケッチです。
夕暮れの戦闘シーンはなかったです。
それではまた…さよならいち・∀・)ノ