氷川丸とは?
竣工と運用
氷川丸は1930年(昭和5年)に竣工された貨客船で、太平洋戦争で航路休止になるまで太平洋を横断して米国のシアトルと日本を繋ぐ航路で運用されていました。
大河ドラマ「いだてん」の登場人物、嘉納治五郎も氷川丸に乗船しています。
戦時中
戦時中は船体に赤十字マークが塗装され、病院船として南方戦線に赴き、傷病兵や医療品を運搬していました。
機雷に触れても丈夫な船体で大破沈没を免れました。
戦争直後
戦争が終わると南洋諸島に取り残された復員兵の輸送に従事。さらに大陸からの一般邦人の引き揚げ輸送の任務につきます。
再びシアトル航路へ
1953年7月にシアトル航路に再就航した氷川丸、1960年まで太平洋横断航路を貨客船として運用されます。
係留され氷川丸レストランに
1961年、山下公園に係留されてスクリューの一部を切断、船舶リストから抹消され、観光船としてビアガーデンやレストランとして運用されます。
そして見学施設へ
私が幼少の頃に山下公園に行った時はレストランで食事しないと乗船が叶わなかった氷川丸ですが、その後2008年に「日本郵船氷川丸」として見学施設にリニューアルし、2016年には国の重要文化財に指定されました。
氷川丸を見学
いざ乗船、受付と入場料支払いは船内に入ってから。
食堂
なんだ今も船内にレストランあるのか…と思ったけど
よくみたら食品はサンプル。ロープ手前の空いてる席は自由に座ってくつろげます。
船内
客船って船室からデッキに上がりやすくするためにこういう階段の構造多いですね。
当時流行してたアールデコ調の装飾。
船内に手紙書くテーブルやポストがあったけど
船便しか無い時代にここに手紙入れても到着まで時間かかったろうなあ。
操舵室
「面舵いっぱーい!」と叫びながら舵輪をぐるぐる回せるのです!
計器類もたくさんあって興奮が止まりません!
オープンデッキ
土日祝日は16:30までオープンデッキに出られます。ジュースの自動販売機があるので、よく冷えたコーラを飲みながら山下公園を一望。気分は最高です。
海には優雅にエイが泳いでいました。
機関室
興奮のあまり、機関室だけで30枚くらい撮影しました。
8気筒のディーゼルエンジンが、右左に2列設置されています。つまり16気筒。一気筒の直径がドラム缶くらいのサイズあります。
しかも排気と吸気がシリンダの下部にも設置されてる…。
そう、これはピストン上部とシリンダ下部、二箇所に吸排気が設置されたディーゼルエンジンなのです!
パイプが多くてカッコイイ!
機関室は油臭くて、長時間うろうろしたらノドをやられました…。
三等客室
当時の旅費は一等客室が500円、三等客室は100円でした。
1000円あれば家が建った時代、1万をかけるとイメージしやすいと思います。
100万円で13日かけて横浜からシアトルへ…三等客室でも豪華ですね。
太平洋横断を13日、思ったより速いなと思いました。
シアトルからニューヨークへは鉄道で7日間。
既に20日で横浜からニューヨークに行ける時代です。
下船
たっぷり1.5hほど船内を楽しみました。
土日祝日でも比較的空いている施設なので、もっと早めに入ってデッキでのんびりしていても良かったように思いました。
(船内持ち込みの飲食は不可です)
帰りは山下公園を散歩して、大桟橋の上をぶらぶらしてからみなとみらい線「日本大通り」駅で東横線直通に乗りました。
場所(アクセス)
みなとみらい線「元町・中華街駅」4番出口を出て中華街東門(青い門)を背に徒歩3分、山下公園中央口から入って目の前に浮かぶ船が氷川丸です。
渋谷から東横線直通の電車に乗れるので都内からのアクセスも◎。
なんなら和光市からの直通もありますね。
まとめ
大人300円(割引券使えば250円)でたっぷり楽しめる見学施設、横浜方面にお出かけの際はオススメの観光スポットです。
晴れた日に山下公園や横浜港をデッキの上から一望してみてはいかがでしょうか。
それではまた・・・さよならいち!・∀・)ノ